2画面特許

ZDNetに、「2画面特許」に抵触しない?――“1画面2表示”の有機ELパネル発表という記事が出ている。
ああ、2画面特許の話って、ありましたねえ。
背面にディスプレーを有するほとんど全ての携帯電話が抵触するといって話題になりました。
その記事はこちら↓。今年3月の記事です。
http://www.zdnet.co.jp/news/0303/05/njbt_01.html
3月に、この記事を読んで思ったのは、何で特許査定が出たぐらいでプレス発表するかなあ、ということ。
ベンチャー企業だから、特許になって有頂天になったのか、それとも売名行為か。
影響が大きい特許の存在を広く知らしめる意味もあったのかな。
でも、特許査定そのものは、その出願を担当した一人の審査官を納得させることで可能になるけど、特許査定後は、特許異議申し立て制度により、この特許に影響を受けるいくつもの企業によって特許性の見直しが図られます。
やっぱり、当業者である企業さんの目は、審査官よりも厳しいですよ。
だから、特許異議申し立てにより特許が取り消される場合も少なからずある訳で、プレスに発表するのなら、それからでも良かったでしょうに。
それから、付け加えて言うなら、仮に、特許異議申し立ての審理の結果、維持決定がされた場合でも、特許権者が考えているとおりに、背面にディスプレーを有するほとんど全ての携帯電話が、この特許発明の技術的範囲に属するかというと、そうはならない可能性もあるのに。
これは、特許請求の範囲の記載を、どう解釈するかという話で・・・。
時間があれば、いつかこの辺の話も書こうかな、と思います。