「WinnyはCDの売り上げに関係なし」

先週のimpressの記事。(via P2P today ダブルスラッシュ
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/event/2005/03/08/6754.html
慶應義塾大学経済学部の田中助教授は、「WinnyはCDの売り上げに関係なし」という内容を述べられたようだ。
私は、その調査方法と解析方法について吟味する必要があると思った。
のは、以前、講談社ブルーバックスで「統計でウソをつく法」を読んだことがあるからだろう。

統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門 (ブルーバックス)

統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門 (ブルーバックス)

この本を読んだのは大学生の頃だが、今でも入手できるのは驚きでもある。
この田中氏の発表について、itmediaには次の文章がある。
http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/0503/08/news007.html

ディスカッションゲストの林氏から「もうちょっと法学の勉強をしていただきたい」と指摘されたり、大塚氏からは「CD売り上げではなく、合法ダウンロードビジネスに与える影響を調べたほうがいいのではないか」といったコメントも。

確かに音楽業界が展開しようとしているダウンロードサービスには影響出るような気がする。
つまりは調査結果がどんな意味を持つのか。それを考える必要があろう。


Winnyについては、「合法的目的とオープンソース性、それがBitTorrentを訴訟から守る」という記事を読んだときにも思いをめぐらせた。
http://japan.linux.com/opensource/05/03/11/0136224.shtml

「最新かつ過去最大の技術でしょうが、完成形にして最良というわけではありません。技術は進歩します。私たちはBitTorrentの開発者たちを追及してきませんでしたが、それは技術の開発者だからです。しかし、もしこの技術の目的を違法なことに向けるなら、あるいは、違法目的の使用を防ぐための簡単な対策さえも施そうとしないなら、私たちは考え方を変えるでしょう」

Winnyの技術の目的は、違法なことにあったのか。
Winnyは、バージョンアップを繰り返しながら、違法目的の使用を防ぐための対策を施すことはあったのか。


Winnyの技術の目的なんて、作者の47氏本人にしか分からないのだけれど。